8月後半のM&A IRニュースまとめ|上場企業の最新買収・出資動向をチェック
本コラムでは、今注目されているM&A(企業買収・資本提携)ニュースを厳選し、上場企業を中心とした最新の動向をお届けします。業界再編の背景や各社の成長戦略を読み解くことで、今後のビジネストレンドを先取りしましょう。
フリー、GMOクリエイターズネットワークを吸収合併へ
フリー(東証グロース:4478)は、2025年9月1日に子会社化を予定しているGMOクリエイターズネットワークを、10月1日付で吸収合併すると発表した。存続会社はフリーで、GMOクリエイターズネットワークは解散する。
GMOクリエイターズネットワークは、フリーランス向け金融支援サービス「FREENANCE」を展開。フリーは統合型クラウドERPと同サービスの連携を強化し、フリーランス・個人事業主向けのサービス拡充とシナジー最大化を図る。
合併は簡易合併・略式合併の手続きを用い、株式の割当ては行わない。業績への影響は現在精査中としている。
マツキヨココカラ、九州地盤の新生堂薬局を子会社化へ
マツキヨココカラ&カンパニー(東証プライム:3088)は、子会社のアンドカンパニーを通じて、新生堂薬局(本社・福岡市)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡の実行日は2025年10月1日の予定。
新生堂薬局は九州北部を中心にドラッグストア・調剤薬局を119店舗展開し、2024年9月期の売上高は287億円。今回の買収により、マツキヨココカラグループは九州エリアでのシェア拡大を図り、中期経営計画で掲げる「連合体構想」の実現を進める。
取得価額は非開示。業績への影響は精査中としている。
ジャフコ、PAPABUBBLEをアカツキへ譲渡
ジャフコグループ(東証プライム:8595)は、投資先のPAPABUBBLE JAPAN HD(手作りアートキャンディ「PAPABUBBLE」運営)の全株式を、アカツキ(東京・品川区)へ譲渡する契約を締結したと発表した。
PAPABUBBLEは2005年に東京・中野で開業し、職人による実演販売や独自デザインのキャンディで知られる。ジャフコは2017年に出資し、コロナ禍を経て事業再成長を支援してきた。創業20周年を迎えるにあたり、持続的な成長にはアカツキが最適なパートナーと判断した。
fonfun、オンライン診療サービスに参入 「らく診」を事業譲受しフェアワークと提携
fonfun(スタンダード:2323)は、オンライン診療プラットフォーム事業に新規参入すると発表した。大阪のporteraが運営する法人向けオンライン診療サービス「らく診」を事業譲受し、同時にフェアワーク(東京・中央区)と業務提携契約を締結した。
新サービスは、企業の福利厚生として従業員がスマホやPCで診療を受けられる仕組みを提供。企業が診療費を一部負担することで従業員は低コストで利用可能となる。フェアワークとの連携により、精神科や産業医領域の体制強化を図る。
fonfunは既存の法人顧客基盤を活かし、ヘルスケア分野での収益拡大と社会課題解決を目指すとしている。
セブン銀行、伊藤忠商事と資本業務提携協議を開始
セブン銀行(東証プライム:8410)は、伊藤忠商事と幅広い金融分野での協業を含む資本業務提携の検討を開始すると発表した。
伊藤忠商事は生活消費分野に強みを持ち、国内外で多角的な事業を展開。一方、セブン銀行は全国約2.8万台のATM網を有し、新型ATMを通じて本人確認や顔認証など多様なサービスを提供している。
両社は今後、金融領域での新たな事業機会創出を目指して協議を進める。具体的な内容は今後決定次第、公表される予定。
フライヤー、AI研修のAIStepを子会社化 取得額20億円
要約サービス「flier」を運営するフライヤー(東証グロース:323A)は、AI人材育成事業を展開するAIStep(東京・港区)の全株式を取得し、連結子会社化すると発表した。取得額は約20億円で、株式譲渡実行日は2025年9月1日の予定。
AIStepは、未経験者向けに最短1か月で副業・フリーランスデビューを支援する「AIワーカー養成講座」を提供し、2024年9月期の売上高は3.4億円を計上。生成AI市場の拡大を背景に急成長を続けている。
フライヤーは126万人超の会員基盤や法人顧客網を活用し、個人向け・法人向け双方でAI研修を展開。BtoC、BtoB両事業における成長加速とシナジー創出を図る。
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