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リースバックの「買取価格」と「家賃」はどう決まる? 最適なバランスを見つけるための仕組み解説

「まとまった事業資金を調達したいけれど、今の家やオフィスからは離れたくない」
「老後の資金にゆとりを持たせつつ、住み慣れた我が家での生活を続けたい」

そんな経営者様やシニア層の方々にとって、いまや資金調達のスタンダードな選択肢となりつつあるのが「リースバック」です。自宅や自社ビルを一度売却して現金化し、その後は賃貸としてそのまま使い続けることができるこの仕組みは、引っ越しの手間やコストを省ける画期的なサービスとして注目を集めています。

しかし、いざ検討を始めると、多くの方が必ず一つの疑問に行き着きます。
「実際のところ、いくらで買い取ってくれて、毎月の家賃はいくらになるのだろう?」

大切な資産のことですから、この疑問を持つのは当然のことです。そこで今回は、リースバックをご検討中の方が安心して次の一歩を踏み出せるよう、不動産会社がどのように「買取価格」と「家賃」を算出しているのか、その透明で合理的な仕組みを分かりやすく解説いたします。

1. 買取価格の決まり方:「最速で現金化できる特急券」の価値

まず、リースバックにおける買取価格は、一般的に不動産市場で時間をかけて売却する場合(通常の仲介)の相場と比べて、70%〜80%程度になるのが一般的です。

これを聞くと「相場より安く買い叩かれているのでは?」と不安に思われるかもしれません。しかし、決して損をしているわけではなく、この価格差は、「圧倒的なスピードで現金化できること」と「引っ越さずにそのまま住み続けられること」の対価なのです。

通常の不動産売却(仲介)で少しでも高く売ろうとすると、チラシやネットで買い手を探すため、現金が手元に入るまでに半年から1年かかることも珍しくありません。さらに売却が決まれば、すぐに立ち退きが求められます。新しい物件探し、敷金・礼金や高い引越し費用の捻出、事業用であれば取引先への移転案内や内装工事など、時間もお金も労力も大きく削られてしまいます。

一方、リースバックは不動産会社が直接買い取るため、買主を探す期間がゼロです。査定から早ければ数週間〜1ヶ月程度で、まとまった現金が手元に入ります。事業の運転資金や新規投資など、「今すぐ資金が必要」というタイミングを逃しません。その上、引越しにかかる莫大なコストや手間、周囲に売却したことを知られるストレスも一切ありません。

つまり、相場との差額はマイナスではなく、時間をかけて売ることで発生する見えないコストと時間的ロスをすべてショートカットし、今の生活やビジネスを1日も止めることなく、最速で資金を調達するための特急券と言えるのです。

2. 家賃の決まり方:周辺相場ではなく「調達資金との連動」

次に、毎月の「家賃」についてです。ここがリースバックの最もユニークな点なのですが、実はリースバックの家賃は、ご近所の似たような物件の家賃相場とは切り離して考えられます。

では、何を基準に決まるのでしょうか? それは買取価格(お客様が手にする現金)に対する利回りです。

リースバックを提供する不動産会社は、買い取った物件を「長期的に安定した資産」として保有します。そのため、お渡しした買取価格に対して、適正な運用益(一般的に年間6%〜10%程度)が見込めるように家賃を逆算して設定します。

シンプルな計算式にすると、以下のようになります。

【 買取価格 × 期待利回り ÷ 12ヶ月 = 月々の家賃 】

たとえば、買取価格が3,000万円で、利回りが8%の場合。 3,000万円 × 8% = 240万円(年間の家賃)となり、月々の家賃は「20万円」と算出されます。

これは見方を変えれば、「手にした3,000万円というまとまった資金に対する、月々の利用料」のようなものです。地域の家賃相場の上下に振り回されることなく、ご自身が調達した資金の額に応じて、非常に論理的かつクリアに家賃が決定されるのがリースバックの強みです。

3. 最大の魅力は「シーソーの関係」。あなた好みに条件をカスタマイズ!

ここまでお読みいただくと、一つの法則にお気づきいただけるはずです。 それは、リースバックにおける「買取価格」と「家賃」は、シーソーのように連動しているということです。

そして、このシーソーのバランスこそが、リースバック最大のメリットである「条件のカスタマイズ性」を生み出します。お客様の目的やライフプランに合わせて、以下のようにお好きなバランスを設計できるのです。

【パターンA】とにかく今すぐ、まとまった事業資金を手厚く確保したい

この場合は、家賃が少し高くなることを許容して、「買取価格を最大限まで引き上げる」設定にします。新規事業の立ち上げなど、手元のフリーキャッシュを分厚くして一気に攻めに転じたい経営者様におすすめのバランスです。

実は近年、このようにマイホームの所有に固執せず、あえて自宅を現金化して事業投資に回す経営者が増えています。(詳しくはコラム『リースバックは「攻め」の資産戦略。経営者が自宅をあえて借り物にする本当の理由』でも解説しています)。

調達した資金で事業が軌道に乗れば、家賃は経費として十分にカバーできるという、理にかなった選択と言えます。

【パターンB】老後や日々の事業運営に向けて、毎月の固定費を極限まで軽くしたい

この場合は、あえて手元に残す現金を必要十分な額に抑えることで、「毎月の家賃をグッと安く設定する」ことができます。目先の大きな現金よりも、将来にわたるランニングコストの負担を減らし、心のゆとりと安定したキャッシュフローを手に入れたい方に適したバランスです。

このように、リースバックは決められた条件を押し付けられるものではなく、自分の未来の計画に合わせて、資金調達額と毎月の支払いのバランスを自らコントロールできる、極めて優秀な金融ツールなのです。

まとめ:あなたの「こうしたい」を叶えるパートナー選び

リースバックの買取価格と家賃がどのように決まるのか、その仕組みはお分かりいただけたでしょうか。

自宅やオフィスを借り物にすると聞くと、少し寂しいような気もするかもしれません。しかし、所有権という形にこだわらず、物件の価値を「まとまった現金」と「身軽さ」に変換することで、事業の急成長や、豊かなセカンドライフという本当に欲しかった未来を手に入れている方は数多くいらっしゃいます。

今のあなたにとって、手元にいくらの資金が必要で、毎月いくらの家賃であれば心地よく生活(または事業継続)ができるのか。まずはその理想のバランスを思い描いてみてください。

その上で、大切な資産を任せるパートナーとして、単純な金額の大小だけでなく、お客様の事業計画やライフプランに最も寄り添い、最適なシーソーのバランスを提案してくれる不動産会社を選ぶことが、リースバックを大成功させる最大の秘訣です。

「うちの場合は、どんな条件の組み合わせができるのだろう?」と少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度、プロのシミュレーションをご活用ください。きっと、想像以上に自由で前向きな選択肢が見つかるはずです。


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