2月後半のM&A IRニュースまとめ|上場企業の最新買収・出資動向をチェック
本コラムでは、今注目されているM&A(企業買収・資本提携)ニュースを厳選し、上場企業を中心とした最新の動向をお届けします。業界再編の背景や各社の成長戦略を読み解くことで、今後のビジネストレンドを先取りしましょう。
住友林業、米住宅大手トライ・ポイント社を約6900億円で買収 ― 全米5位級のビルダーへ
住友林業(東証プライム:1911)は2026年2月13日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する米国有力住宅メーカー、トライ・ポイント・ホームズ(TPH)を約6,900億円(約45億ドル)で完全子会社化すると発表しました。
この買収は、直近株価に対して約29%のプレミアムを上乗せした現金対価で行われ、買収完了後にTPH社は上場廃止となる予定です。
今回の提携により、両社を合わせた年間住宅供給戸数は約1.8万戸規模に達し、住友林業は全米ビルダーランキングで5位相当の地位を確立します。
同社はこれまで未進出だったカリフォルニア州やネバダ州といった有望市場の基盤を一気に手に入れることになり、2030年までに米国で2.3万戸を供給するという長期ビジョン「Mission TREEING 2030」の達成に向けた大きな転換点となります。
ランドビジネス、菓子製造のアップルアンドローゼスを買収 ― 保有不動産を活用し飲食事業を強化
株式会社ランドビジネス(東証スタンダード:8944)は2026年2月13日、菓子製造販売や飲食店運営を手掛ける株式会社アップルアンドローゼスの全株式を取得し、完全子会社化することを決議しました。
本件は、中長期的な成長領域と位置付ける飲食事業の強化を目的としており、対象会社が贈答菓子市場で培ってきたブランド構築力や空間演出のノウハウをグループの戦略資産として取り込む狙いです。
今後は、ランドビジネスが保有する大型不動産を活用したフラッグシップ型のカフェ展開を加速させ、ブランド価値の向上と新たな事業基盤の構築を同時に図ります。
なお、株式譲渡の実行日は2026年2月24日を予定しており、取得価額については守秘義務により非開示とされています。
ラクス、IT人材事業の子会社を約187億円で譲渡 ― クラウド事業への資源集中を加速
東証プライム上場の株式会社ラクス(3923)は2026年2月13日、連結子会社でIT人材事業を手掛ける株式会社ラクスパートナーズの全株式を、株式会社BREXA Technologyに譲渡することを発表しました。
譲渡価額は18,774百万円(約187億円)で、株式譲渡の実行は2026年4月1日を予定しています。今回の譲渡は、次期中期経営計画において「Rule of 50」を念頭に置いた営業利益率の改善と、主力であるクラウド事業への経営資源集中を戦略的方針として掲げたことによるものです。
ラクスパートナーズは堅調な業績を維持しているものの、クラウド事業とのシナジーが希薄化していることから、IT人材事業を中核とするBREXA Technologyのもとで成長を追求することが企業価値の最大化に資すると判断しました。本株式譲渡に伴い、ラクスは2027年3月期第1四半期において約165億円の特別利益を計上する見込みです。
ヤマノホールディングス、都内で学習塾運営のアークネットを買収 ― 教育事業のドミナント戦略を加速
株式会社ヤマノホールディングス(東証スタンダード:7571)は2026年2月19日、東京都内で個別指導学習塾「スクール IE」を7教室運営するアークネット株式会社の全株式を取得し、完全子会社化することを決議しました。
本件は、中期経営計画「Tsunageru 2027」における教育事業の拡大を目的としたもので、教育支出が高く少子化の影響を受けにくい最重要マーケットである東京都内でのドミナント戦略をさらに加速させる狙いがあります。
対象会社は直近の営業利益率が約14.3%と高い収益性を誇っており、買収を通じて近接教室間での講師派遣の最適化や管理体制の集約を図り、グループ全体の収益力向上と企業価値の最大化を推進します。
なお、株式譲渡の実行日は2026年3月2日を予定しており、取得価額については相手方の意向により非開示とされています。
