12月前半のM&A IRニュースまとめ|上場企業の最新買収・出資動向をチェック
本コラムでは、今注目されているM&A(企業買収・資本提携)ニュースを厳選し、上場企業を中心とした最新の動向をお届けします。業界再編の背景や各社の成長戦略を読み解くことで、今後のビジネストレンドを先取りしましょう。
ALSOK、平和管財を子会社化 FM事業を拡大
ALSOK(東証プライム・2331)は12月3日、ビルメンテナンスなどを手がける平和管財株式会社(東京・中央)の株式60%をクボタから取得し、子会社化する契約を締結したと発表した。ALSOKはセキュリティに加え、設備管理・清掃・修繕などを含むファシリティマネジメント(FM)事業を強化しており、人材確保や生産性向上といった課題への対応力を高める狙い。今回の株式取得による今期業績への影響は軽微と見込んでいる。
Arent、原価管理ソフト「レッツ原価管理Go2」のレッツをグループ化 建設DXプラットフォームを拡充
Arent(東証グロース・5254)は12月5日、建設業向け原価管理ソフト「レッツ原価管理Go2シリーズ」を展開する株式会社レッツが同社グループに参画したと発表した。M&Aとしては約1年で6件目であり、原価管理領域では建設ドットウェブ、アサクラソフトに続く3件目となる。設計・施工などフロント業務から、原価・台帳・請求・勤怠といったバックオフィスまでをAPI連携でつなぐ「アプリ連携型プラットフォーム」の中核として位置づけ、各社プロダクトとの棲み分けを図りながら原価管理×DX提案のシナジー最大化を狙う。株式交換を含む本件により発行済株式数ベースで約3.4%の希薄化が生じる一方、レッツの安定的な保守収益やクラウド移行によるサブスク拡大を通じ、中長期的にEPS向上を目指すとしている。
アルトナー、情報技研を子会社化 自動車・航空宇宙分野を強化
アルトナー(東証プライム・2163)は12月8日、輸送用機器の設計や研究開発サポート事業を手がける株式会社情報技研(栃木県宇都宮市)の全株式200株を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡実行日は12月26日の予定。情報技研は自動車・航空宇宙産業向けのエンジニアを多数抱えており、アルトナーは同分野でのサービス拡大と、総合技術サービス会社への進化による企業価値向上を目指す。取得価額は非開示。
アスモ、介護向け人材派遣のTrustGrowthを子会社化へ
アスモ(スタンダード・2654)は12月8日、高齢者福祉業界向け人材派遣・紹介事業などを手がける株式会社TrustGrowth(東京・新宿)と、その子会社であるTrustGrowth東日本・西日本の株式を取得し、2026年4月1日付で子会社化すると発表した。売り手はアスモの代表取締役社長・長井尊氏で、支配株主との取引となることから、第三者算定機関による株式価値算定や社外専門家のみで構成する特別委員会の審議を経て、「少数株主に不利益とはいえない」と結論づけた。アスモは、介護・福祉施設向け給食事業との取引先相互紹介や、事務所統合によるコスト削減などのシナジーを通じ、人手不足が続く介護・福祉分野での事業拡大を狙う。取得価格はブリッジコンサルティンググループの類似会社比較法による算定レンジ(約10.99億~13.35億円)の範囲内で決定するとしている。
GMO-FH、LASHIC少額短期保険を子会社化 保険事業に本格参入
GMOフィナンシャルホールディングス(東証スタンダード・7177)は12月8日、LASHIC少額短期保険株式会社(静岡市)の全株式3万9,850株を取得し、子会社化すると発表した。取得価額は普通株式85百万円にデューデリジェンス費用9百万円を加えた計94百万円で、2026年1月以降、関係当局の承認を得たうえで株式譲渡を実行する予定。株式・FX・暗号資産などのオンライン金融に強みを持つ同社は、「インターネット総合金融グループ」実現に向けて保険分野へ参入し、少額短期保険を足掛かりに生命・損害保険の両分野で事業拡大を図る。バーチャルオフィス事業や医療プラットフォーム事業の顧客基盤と組み合わせ、多様なチャネルで保険商品を提供することでグループ全体のシナジー創出を目指すとしている。
