東京出店に人気の駅ランキング|ターミナルか住宅地かで変わる“勝ちやすい立地”

東京で新しくお店を出すとき、「どの駅に出店するか」は重要なテーマです。同じ東京でも、駅ごとに人の流れも街の雰囲気もまったく違います。ここでは、最新の利用者数データや不動産サイトのアクセス数、実際の出店数などを手がかりに、「東京で出店先として人気の高い駅」をランキング形式で紹介します。単純な人通りの多さだけでなく、「どんなビジネスと相性がいいのか」までイメージできるようにまとめました。
人が多い駅=必ずしも「売れる駅」ではない
都内の駅の1日の利用者数ランキングを見ると、1位は新宿駅、2位は渋谷駅、3位は池袋駅と、巨大ターミナル駅が上位を占めています。
いずれも1日数百万人規模の人が行き交う、桁違いの駅です。
「乗降客数が多い=自店の売上が必ず伸びる」というわけではありません。乗り換え客ばかりで“素通りされる”駅もあれば、住宅地寄りで人通りはそこまで多くなくても、リピーターを獲得することで売上が安定する駅もあります。
そこでここでは、次の3つを組み合わせて「出店先としての総合力」で駅を見ていきます。
1.ターミナルとしての集客力
2.住宅地・オフィスとしての人気
3.実際の出店数や街の雰囲気
ターミナル駅編:集客力重視ならこの3駅
1位:新宿駅――何でも揃う超巨大ターミナル
新宿はJR・私鉄・地下鉄あわせて十数路線が乗り入れ、1日あたりの乗降客数が300万人を超える世界有数のターミナル駅です。
駅ビル・百貨店・家電量販店・飲食街・歓楽街が密集しており、ビジネスパーソン、学生、観光客、インバウンドまで客層が非常に幅広いのが特徴です。
一方で、路面や駅ナカの一等地は賃料も高く競争も激しいため、「ブランド認知を一気に高めたい」「都内旗艦店を構えたい」といった目的の出店向き。マス向けの物販・飲食、エンタメ、家電、サービス業など、「大量の一見さんを取りに行く」戦略と相性が良い駅です。
2位:渋谷駅――若者×IT企業×観光が交差する街
渋谷は“若者の街”というイメージが強いですが、近年はIT・スタートアップ企業の集積も進み、ビジネス街としての顔も強くなっています。利用者数でも都内トップクラスで、新宿・池袋と肩を並べる規模です。
スクランブルスクエアやヒカリエなどの大型商業施設が集まり、SNSとの相性が良いポップアップやD2Cブランドの出店も多いエリア。客層は10〜30代が中心で、
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トレンド性の高いファッション・コスメ
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映えるカフェやバー
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サブカル・エンタメ系コンテンツ
といった業態と相性が良い駅と言えます。「ブランドの世界観を打ち出し、ファンを増やしたい」ビジネスには非常に魅力的な立地です。
3位:池袋駅――出店数の多さとコスパのバランス
出店数という観点では、池袋は東京23区内でも飲食店の新規出店が特に多い駅のひとつとされています。
東口は若者・アニメファン・ファミリー層、西口はオフィスワーカー・学生・ビジネス客と、エリアによって客層がガラッと変わるのがポイントです。
賃料感は、新宿・渋谷のど真ん中よりやや抑えめなケースもあり、「ターミナル駅で人の多さを取りつつ、コストも重視したい」出店には検討候補に上がりやすいエリア。大衆系飲食、学習塾、アミューズメント、サブカル系ショップなど、幅広い価格帯・客層を取りにいく業態と相性が良い駅です。
住宅地人気駅編:リピーター重視ならこの3駅
1位:三軒茶屋駅――“住みたい人”の多さが強み
住みたい街ランキングの常連で、田園都市線沿線で都心へのアクセスが良く、カフェ・バル・古着・雑貨など、小さな個人店がひしめく街並みが特徴です。
ここでは、大型チェーンよりも、
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世界観のある路面店
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常連客と深く付き合う飲食店
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個性派サロンやギャラリー
といった「ファンを育てる業態」が強みを発揮しやすい環境です。単価はそこまで高くなくても、長く通ってくれるお客様が付きやすいエリアと言えます。
2位:中目黒駅――感度の高い客層に“深く刺す”出店
中目黒は、日比谷線・東横線が乗り入れ、目黒川沿いの桜並木やおしゃれな飲食店街で知られるエリアです。乗降客数はターミナル駅ほどではないものの、感度の高い30〜40代やファミリー層が多く、「ライフスタイル全体へのこだわり」が強い街でもあります。
そのため、
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単価の高い飲食・ワインバー
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セレクトショップ・雑貨店
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ビューティーサロン・ヨガスタジオ
など、ブランドイメージを重視する業態に向いています。家賃水準は高めですが、その分しっかりコンセプトを作り込めば、客単価とLTV(生涯顧客価値)を両立しやすい駅です。
3位:勝どき・豊洲エリア――成長中の“湾岸ファミリー市場”
湾岸部では、勝どき駅や豊洲駅周辺がここ数年で急速に人気を高めています。不動産サイトのランキングでもマンションを購入したい駅として上位になるなど、ファミリー向けマンションニーズが非常に強いエリアです。
タワーマンションが林立し、共働きファミリー層の流入が続いているため、
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スーパー・ドラッグストア
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クリニック・調剤薬局
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学習塾・習い事・保育関連サービス
といった「生活密着型」の業態と相性が抜群。同時に、パン・スイーツ・デリなど“日常プチ贅沢”ニーズも強く、平日・週末ともに安定した集客を見込みやすいのが特徴です。
最後は自社の戦い方で決める
ここまで、東京で出店先として人気の高い駅を、ターミナル駅編と住宅地人気駅編に分けて見てきました。とはいえ、ランキング上位の駅がすべてのビジネスにとってベストとは限りません。
ポイントは次のような「自社の戦い方」と、駅・街の文脈がどれだけ噛み合うかです。
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「一見さん」をどれくらい取りにいくのか
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リピーター比率をどこまで高めたいのか
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客単価と家賃のバランスをどう設計するのか
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ブランドイメージを重視するのか、利便性・価格を重視するのか
まずは「ターミナル型か住宅地型か」「若者中心かファミリー中心か」といった大きな方向感を決め、そのうえで候補駅の現地調査(時間帯別の人通り、競合店、賃料相場)を行うのがおすすめです。
同じ東京というフィールドでも、駅の選び方ひとつでビジネスの伸び方は大きく変わります。自社にとってベストな駅を検討してみてください。
