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M&Aニュース

11月後半のM&A IRニュースまとめ|上場企業の最新買収・出資動向をチェック

本コラムでは、今注目されているM&A(企業買収・資本提携)ニュースを厳選し、上場企業を中心とした最新の動向をお届けします。業界再編の背景や各社の成長戦略を読み解くことで、今後のビジネストレンドを先取りしましょう。

 

魁力屋、三田製麺所のMPキッチンHDを約50億円で子会社化へ

魁力屋(東証スタンダード:5891)は11月14日、ラーメン「三田製麺所」ブランドなどを展開する株式会社エムピーキッチンの親会社・エムピーキッチンホールディングス(東京都渋谷区)の全株式を取得し、子会社化する株式譲渡契約を締結したと発表した。株式取得額は50億円で、2026年1月7日に譲渡実行を予定している。

ラーメン市場は寡占が進んでおらず、シェア拡大余地が大きいとみる中、魁力屋は「マルチブランドによる持続的成長モデル」を成長戦略の柱と位置づけている。三田製麺所は高い認知度と直営70店舗超の規模を持つつけ麺ブランドであり、ブランド力に加え、サプライチェーンや業界内の管理プラットフォーム化などでシナジーが見込めると判断した。

取得資金は、複数行からの借入金50億円で調達する方針で、借入期間は10年、金利はTIBOR+スプレッド、無担保を予定している。MPキッチンホールディングスは2026年12月期第1四半期から連結子会社となる見込みで、業績への具体的な影響は現在精査中としている。

 

 

ホリイフードサービス、仙台の焼肉店セイコーポレーションを子会社化

ホリイフードサービス(3077)は11月26日、焼肉店を展開する有限会社セイコーポレーションの全株式を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡実行日は2025年12月1日を予定し、取得価額は1億1,500万円。

セイコーポレーションは、仙台市2店舗・郡山市1店舗の焼肉店を運営し、仙台牛をはじめとする宮城県産中心の厳選食材を炭火で提供している。

ホリイフードサービスは、同社をグループに取り込むことで、1都9県での新たな業態構成による食事需要の取り込みや、郊外型店舗のリモデルを進め、収益力・競争力の向上につなげる考え。業績への影響は軽微と見込んでいる。

 

 

ルネサンス、通所介護「楓の風」を子会社化 介護リハビリ事業を強化

ルネサンス(東証プライム:2378)は11月27日、通所介護施設を運営する株式会社楓の風の全株式(6,520株)を2025年12月1日付で取得し、連結子会社化すると発表した。取得価額は相手先の意向により非開示。

楓の風は、「最期まで『あなたらしく』地域で生きる社会」を掲げ、ICFに基づく自立支援型デイサービスを展開。直営13拠点(東京・神奈川・岡山)、FC23拠点(全国)で通所介護・研修事業を行っており、自立支援デイとして先進的な事例とされている。

ルネサンスは、既存の「元氣ジム」ブランドとのドミナント展開やシナジー創出により、介護リハビリ領域のサービス拡充とグループ全体の成長につなげる考え。2026年3月期業績への影響は軽微と見込んでいる。

 

 

IPROGY、カタリナMJの親会社「Yosemite1」を買収 約405億円で子会社化へ

 BIPROGY(東証プライム:8056)は11月28日、カタリナマーケティングジャパン(CMJ)の親会社であるYosemite1の全株式をD Capital運営ファンドから取得し、子会社化すると発表した。取得価額は約397億円(諸費用含む総額約405億円)。株式譲渡の実行は2026年1月6日を予定。

完了後、Yosemite1はCMJを吸収合併し存続会社となった上で商号を「カタリナマーケティングジャパン株式会社」に変更する見通し。BIPROGYはCMJの全国規模の購買データとリテールメディア基盤(新ブランド「AOUMI」等)を取り込み、自社の店舗DXサービス(需要予測、発注自動化、ESL SaaSなど)との連携でリテール領域の事業拡大を図る。業績影響は精査中。

 

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