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M&Aニュース

10月前半のM&A IRニュースまとめ|上場企業の最新買収・出資動向をチェック

本コラムでは、今注目されているM&A(企業買収・資本提携)ニュースを厳選し、上場企業を中心とした最新の動向をお届けします。業界再編の背景や各社の成長戦略を読み解くことで、今後のビジネストレンドを先取りしましょう。

 

ヤマザワ、秋田の「よねや」事業などを分割譲渡 対価26億円・12月1日効力

株式会社ヤマザワ(東証スタンダード:9993)は9月29日、秋田県で展開する「よねや」6店舗を中心とした対象事業(フィットネス・不動産等含む)を、株式会社ナイスの100%子会社・株式会社東北ナイスへ簡易吸収分割で承継すると発表した。効力発生日は2025年12月1日(予定)。対価は現金26億円。株主総会決議は不要。

同社は競争激化を受けた選択と集中による事業構造改革の一環と説明。資本金の増減はなく、承継資産は約21.9億円、負債は約9.38億円(いずれも社内管理数値・参考値)。対象事業の売上高は約58.9億円(参考値)。承継先の東北ナイスは9月18日設立。
業績への定量的影響は未定で、確定次第公表する。

 

クリエイトSDHD、栃木のスーパー「ヤオハン」を子会社化 ― 食品強化で地域密着を深化

株式会社クリエイトSDホールディングス(東証プライム:3148)は10月6日、子会社の株式会社クリエイトエス・ディーが株式会社八百半ホールディングス(本社:栃木県鹿沼市)の全株式を取得し、子会社化することを決議したと発表した。株式取得日は2025年11月11日(予定)。

八百半ホールディングスは、栃木県鹿沼市・日光市で食品スーパー「ヤオハン」を8店舗展開。地域密着型の営業で高い知名度を誇る。クリエイトSDは関東・東海で831店舗を展開しており、今回の買収により栃木県への出店強化と生鮮食品分野のノウハウ獲得を狙う。

両社の連携により、「ドラッグ+食品」のワンストップ型店舗戦略をさらに推進し、地域の生活利便性と企業価値の向上を目指す方針。なお、業績への影響は軽微としている。

プロパスト、小川建設を子会社化 ― 建設機能を強化へ

株式会社プロパスト(東証スタンダード:3236)は、2025年10月7日開催の取締役会において、株式会社小川建設(東京都新宿区)の全株式のうち51%(969株)を株式会社シノケングループから取得し、子会社化することを決定したと発表。取得金額は約40億円(アドバイザリー費用を含め約40億5,600万円)。

プロパストは不動産開発事業を展開しており、これまで小川建設に建設業務を発注してきた。ゼネコン需要が逼迫する中、グループ内に建設機能を取り込むことで、安定した施工体制の確保と事業拡大を目指すとしている。

株式譲渡の実行日は2025年10月27日を予定。今後、プロパストは2026年5月期第3四半期から連結決算へ移行する見込み。

なお、取引の公正性を担保するため、第三者機関KPMG FASによる株式価値算定と独立委員会による審査が実施され、少数株主に不利益がないと判断されている。

サクシード、児童福祉事業のunicoを子会社化 ― 福祉×人材で成長加速へ

株式会社サクシード(東証グロース:9256)は、2025年10月7日開催の取締役会で、株式会社LITALICO(リタリコ)から株式会社unico(福岡市)全株式を取得し、完全子会社化することを決定しました。取得価額は約3億5,300万円。株式譲渡実行日は10月14日を予定しています。

サクシードは教育・福祉分野の人材・教育サービスを展開しており、unicoは発達障がい児向けの「児童発達支援」および「放課後等デイサービス」を運営。今回の買収により、サクシードの人材採用力とunicoの施設運営ノウハウを融合し、福祉施設の全国展開を目指すとしている。

同社は「人材供給×施設運営ノウハウによる出店加速」と「全国的なサービス展開」を重点方針に掲げ、専門人材の確保・育成を通じて、児童福祉領域での持続的な成長と社会課題の解決を両立する方針。

業績への影響は現在精査中で、詳細は今後公表予定。

 

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